側弯症について

側弯症とは、脊椎、つまり背骨が正面から見たときに左右へ曲がってしまっている状態を指します。

背骨は頚椎7個、胸椎12個、腰椎5個で構成されており、横から見ると頚椎と腰椎はお腹側に反る前弯、胸椎は背中側に丸くなる後弯という自然なカーブを持っています。

側弯症は、この背骨の左右の曲がりの角度（コブ角）が10度以上になった場合に診断されます。軽度であれば自覚症状が出ることは少なく、角度が進行しても無症状であることも珍しくありません。

しかし70度以上や100度といった高度になると、呼吸機能の低下や心不全などの合併症を引き起こす可能性があります。

側弯症の原因

側弯症には、原因がはっきりしているものと、不明なものがあります。原因が分かっている場合は、大きく先天性側弯症と症候性側弯症の2種類に分けられます。

先天性側弯症とは、生まれつき背骨の椎骨に形成の異常があり、その結果として歪みが生じている状態を指します。

一方、症候性側弯症は、遺伝性の神経や筋肉の疾患、骨と骨をつなぐ組織の異常、脳性まひなど、後天的に起こる病気に伴って発症する側弯症です。

特発性側弯症

特発性側弯症とは、明確な原因が見つからないにもかかわらず発症してしまうタイプの側弯症を指します。先天性や症候性といった他の種類に比べても、特発性側弯症は全体の約8割を占めています。

発症時期は大きく3歳未満の乳幼児期、10歳未満の学童期、そして10歳以降の思春期に分けられますが、その中でも特に思春期に多くみられ、女子に発症するケースが多いのが特徴です。

思春期の成長期、特に第二次性徴で急激に身長が伸びる時期は背骨がねじれやすいと考えられています。成長が落ち着くとともに進行も収まることがありますが、コブ角が50度を超えると歩行時の負担によって変形が進行する恐れがあります。そのため、早期発見と早期対応がとても重要です。

側弯症の検査

側弯症の検査は、まず裸で立った状態で姿勢を確認します。肩や腰、肩甲骨の高さに左右差がないか観察することで異常の有無を判断します。

さらに、前かがみになったときに背中の片側が盛り上がって見える場合、側弯症の可能性が考えられます。この方法は自宅でも簡単に行えるため、気になる場合は試してみるとよいでしょう。

確定診断には、最終的に病院でのレントゲン検査が必要です。多くの場合、症状はほとんど現れませんが、肩や腰の痛みやコリを感じることがあります。また、外見の変化が心理的な負担やストレスになることもあり、これは本人だけでなく、側弯症の子どもを持つ家族にも影響する可能性があります。

先天性や症候性の側弯症では、脊髄に障害が生じることがあり、しびれや麻痺を伴う場合があります。また、特発性側弯症でも、曲がりの角度が強くなると肺や心臓を圧迫することがあり、呼吸しにくさや息切れなどの症状が出ることがあります。

当院での施術方法

また軽度の側湾症を持ちながら⼤⼈になった場合、お仕事の負担や姿勢の悪さによる左右や前後のアンバランスから発⽣するコリ感や痛みに対しても当院の治療は有効です。

酷い痛みやコリ感には鍼灸治療で痛みを出している筋⾁を緩めたり、⾎流を改善して症状の軽減がさせる事が出来ます。左右や前後のアンバランスから発⽣する筋⾁の緊張を緩めるために整体治療もオススメします。また⾃宅で出来るケアやストレッチなどもご指導できます。当院の患者さまには側弯症をお持ちの⽅も多くおられますし、そのほとんどの⽅が症状の改善を感じていただいています。

あの⼈類最速の⾦メダリスト、ウサイン・ボルトも側弯症を持っています。側弯症はなったからと⾔って著しく⽣活機能が低下する事は稀です。

側弯症の⼦供を持つ親御さんは育て⽅が悪かったのか、⾷事が悪かったのかなど⼼配になって⼼まで曲がってしまいがちですが、ほとんどが原因不明な場合が多いので全く気に病む事はありません。要は付き合い⽅が⼤事です。気になったらまずは整形外科や脊椎専⾨の外科に受診しましょう。